軒裏の補修張替え
2025/12/03
最近の新築では、化粧合板を使用した軒裏は減りましたが、数十年前のお宅では普通に使用されていました。
年月が経つにつれ、化粧合板も劣化し、表面が剥がれたり、合板自体が剥がれてしまうケースがほとんど。
今回も築40年程のお宅ですが、軒裏の一部が剥がれてきているので修理のご依頼。
本来であれば、軒裏全体を張り替えるのがベストですが、今回は予算もあり剥がれが酷い大屋根下の軒裏一列のみを張り替えることに。
こちらに使用している軒裏材は集積合板で、以前に塗装した形跡もありましたが、経年劣化もあり釘も抜けて落ちかけている状態。
また、破風板も反ってしまい、軒裏の引っ掛かりもなくなっている箇所もありました。
軒裏材の劣化の程度によっては、この上から上張りも考えられますが、
(1)表面の劣化具合も進んでおり、上張り固定が出来ない
(2)アルミサイジングを上張りしてあることから、この上から固定材が取り付け出来ない
との理由から、既存の軒裏材を剥がして張り直すことに。
軒裏材を剥がすと、細い下地が1本入っているだけで、このままでは軒裏材を貼ることは出来ません。
そこで、まずは下地を作り、その上からケイカル板を貼ることにしました。
また、本来軒裏材を破風板の溝に引っ掛けて固定してあるのですが、破風板自体が反ってしまっているので、補強の木材で引っかかり部分を大きくして固定。
こちらの木材は、浸透性撥水塗料で腐食しにくいように、予め塗装してあります。
新たに作った下地に貼ったケイカル板は、塗料との密着性を高めるためにシーラーを塗布し、その上から軒裏専用塗料を2回塗りさせて頂きました。
建物自体の歪みで生じる隙間には、変成シリコンで防水処理。
この時期は天候が悪く、晴れた日を狙っての工事でしたが、延べ2日間で張替え完了。
冬型に荒れたお天気になる前に作業足場も撤去し、工事は無事完了。



